大阪の建築家の設計事務所です。住宅の耐震診断、オフィスビルの耐震補強、マンションの耐震改修、工場の耐震工事を支援する大阪・神戸・兵庫・京都の建築設計事務所です。

Q&A

 耐震工事に関するよくある質問

株式会社 柳井建築事務所 株式会社 柳井建築事務所
大阪・神戸・兵庫・京都の設計事務所
実例集

   1.建物の耐震診断とは?


     Q

     A

建物の耐震診断について、教えて下さい。
 
耐震診断とは、「新耐震設計基準」の施工(1981年6月)前に設計された建物が、「新耐震設計基準」と同等以上
の安全性を有するか、判定することです。
 まず、現地建物調査を行い、その資料に基づいて、床・大梁・壁・柱などの部位別に、劣化の度合いを数値化し
た経年指標を算出します。この指標をもとに構造計算を行い、当該建築物の「現在の耐震性能」を評価します。
この「現在の耐震性能」が、「新耐震設計基準」に適合しているか、否かを検証し、耐震補強を行うか、行わないか
を判定します。


   2.耐震診断の必要な建物とは?


     Q

     A

耐震診断の必要な建物とは、どのような建物ですか?
 
下記のような項目にあてはまる建物は、耐震診断を受けた方が良いでしょう。

@「新耐震設計基準」の施工前に設計された建物
  「新耐震設計基準」が施工された、1981年6月1日より前に建築確認がおりている建物は、旧耐震基準で設計
  されています。耐震診断を受けられた方がよいでしょう。確認済証が残っている場合は、その下付時の
  日付を御確認下さい。

A1階にピロティーがある建物
  1階が駐車場などの広い空間を有している建物は、耐力壁が少なく、阪神大震災でも多くの被害を受けて
  います。注意が必要です。

Bコンクリートにひび割れがある建物(鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造)
  幅0.3mm以上のひび割れが多数ある場合は、コンクリートの劣化が進み、コンクリート強度が不足している
  可能性があります。注意が必要です。


   3.耐震診断の現地建物調査とは?

     Q

     A

耐震診断の現地建物調査とは、具体的に、どのように行うのですか?
 
現地建物調査は、目視調査、材料調査等の各種調査により、現状の建物の状態を把握することを目的として
います。具体的には、下表のような調査を行います。(鉄筋コンクリート造)


 <現地建物調査>
項目調査 調査内容 調査方法 参考写真
図面照合調査  現況の開口、及び壁配置等を
 設計図面と照合する。
目視・実測 図面照合調査
外観目視調査  ひび割れ、漏水跡、鉄筋露出
 などの劣化状況を調査する。
目視 外観目視調査
材料
調査
コンクリート
圧縮強度試験
 現況の構造体コンクリート
 強度を確認する。
コア採取 コンクリート圧縮強度試験
コンクリート中性化
深さ試験
 コンクリートの中性化進行度
 を調査する。
フェノール
フタレイン法
(採取したコア
により実施)
コンクリート中性化深さ試験

 コア採取とは、コンクリート材料試験(圧縮強度試験・中性化深さ試験)のための供試体を採取する
  ことです。下表のコア採取の手順を御参照下さい。


 <コア採取の手順>
コア採取の手順 作業内容 参考写真
@コンクリート内探査
 (レーダー探査)
  コンクリート内部の鉄筋・電線・配管等を
  調査し、コンクリートコアを採取する
  位置を選定する。
コンクリート内探査
  Aコア採取   ダイヤモンドコアドリルを使用して、円柱型
  のコンクリートコア(供試体)をけずりだす。
コア採取
  B補修   採取箇所は、モルタルを充填の上、補修・仕上
  を行う。
補修


   4.耐震補強の方法とは?

     Q

     A

鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造の耐震補強の方法とは、具体的にどのように行うのですか?
 
主に下表のような方法があります。


 <主な補強方法>
補強方法 補強内容 参考写真
 @壁を新設する   柱と柱の間にコンクリートの壁を新設して、
  耐震性能を向上させる。
  補強を行った柱間は、完全に遮蔽される。
壁新設
 B鉄骨ブレースで
  補強する
  建物の構造フレーム(柱・梁)の内側に設
  置することで、耐震性能を向上させる。
  補強を行った柱間を、完全に遮蔽すること
  く、施工できる。
鉄骨ブレースで補強
 C鉄板やカーボン
  ファイバーで補強する
  柱や梁を鉄板やカーボンファイバーで補強
  することで耐震性能を向上させる。
カーボンファイバー補強
 A壁を厚くする   既存のコンクリート壁を増打ちすることで、
  壁量を増やす。
壁を厚くする
 Dスリットを切る   柱と壁の間にスリットを設けることで耐震
  性能を向上させる。



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